いわき名物ガイド
駅からぶらりサイクリングの旅 ~勿来八景と歴史の地を巡る~
勿来駅から少し離れた、江戸時代の絶景スポット勿来八景や歴史のあるスポットをサイクリングで巡ってみませんか!

勿来八景は、江戸時代の俳人・内藤露沾ら6名の俳人による俳諧によって称えられ、現在に伝わりました。
八景に詠まれた「海」「川」「山」、自然は当時と変わらぬ姿を残し、当時の人々の暮らしは句中に記されています。
現在も変わらぬ自然と、人々の暮らしその変わり様を、この歴史の地に立って体感してみませんか。

サイクリングの参考時刻を()内に紹介しています。ぜひご利用ください。
全行程:6時間
START
東京駅→<特急ひたち約2時間>
仙台駅→<特急ひたち約2時間30分>
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JR勿来駅

サイクリングで行く 勿来八景と歴史スポットを巡る旅のスタート!
  • JR勿来駅
江戸時代の俳人・内藤露沾が選んだ勿来の景勝地八ヶ所、勿来地区の歴史のスポットをサイクリング巡ります。
勿来サイクルステーションで電動アシスト自転車を借りて、それともMy自転車で、江戸時代の絶景スポットに出かけましょう!

<お役立ち情報>
JR時刻表
<勿来駅施設情報>
改札内:トイレ
改札外:トイレ/多目的トイレ(車いす対応)
勿来駅(9:10)→徒歩→真言宗智山派 関松山宝寿院松山寺<9:15>
・徒歩で約5分(約250m)
※( )内は電車の発着予定時刻です。
※<>内はサイクリング・ウォーキングの目安時刻です。
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真言宗智山派 関松山宝寿院松山寺

勿来八景 関田晩鐘(せきたのばんしょう)  
  • 真言宗智山派 関松山宝寿院松山寺
大同2年(807)に高僧釈徳一大師が創建したと伝えられています。
江戸時代には俳人・内藤露沾に勿来八景・関田晩鐘として詠まれており、現在も高台にある境内からは勿来駅周辺の街並みや太平洋を望むことができます。勿来八景の句碑が鐘楼の側に建立されています。(参拝・散策20分)

【勿来八景】音淋し松山寺の蟾の暮 露沾

●紺紙金字法華経 (県指定重要文化財 昭和30年2月4日)
●福島八十八ヶ所霊場 第十二番札所
●福島百八地蔵霊場 第九十七番札所 子安延命地蔵
●磐城三十三観音 第十一番札所 関田観音
※常設展示は行っておりません。
【御朱印】有(200~300円)
※各札場御朱印については、札打ちをしている方に限ります。
【御守】有
勿来の関サイクルステーション<10:10>→自転車→大野八幡神社<10:40>
・自転車で約30分(約6km)
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大野八幡神社

勿来八景 大高朝霞(おおだかのちょうか)
  • 大野八幡神社
創建は康平5年(1062)とされています。祭神は誉田別命(ほんだわけのみこと)。
江戸時代には菊多浦(勿来海岸)に霞がたなびく景色を詠んだ句が「大高朝霞」として、俳人・内藤露沾によって勿来八景の一句とされました。現在も、高台にある神社境内から、勿来地区の住宅街や工業地帯から太平洋まで一望でき、天候によっては当時のような霞みの中の勿来地区の風景を見ることができます。
勿来八景の句碑が、神社に隣接する公園に建立されています。(参拝10分程度)

【勿来八景】神とやは八重に霞の菩薩号 立圃(りゅうほ)
大野八幡神社<10:50>→自転車→南の森スポーツパーク<11:07>
・自転車で約17分(約2.5km)
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南の森スポーツパーク

勿来八景 湯嶽晴雪(ゆのだけのせいせつ)
  • 南の森スポーツパーク
体育館・スタジアム・テニスコートが設備されたスポーツ施設です。
江戸時代には、冬にこの地から湯の岳を望む景色を詠んだ句が、俳人・内藤露沾によって勿来八景・湯嶽晴雪に選句されました。現在は南の森スポーツパークが建設され様々なスポーツを楽しむ場して親しまれています。
駐車場に句碑が建立されています。(散策5分程度)

【勿来八景】窓晴て佐波古間近し雪の尺 沾国(せんこく)
南の森スポーツパーク<11:12>→自転車→御宝殿熊野神社<11:29>
・自転車で約17分(約2.5km)
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御宝殿熊野神社

大樹が並ぶ参道を歩いて、歴史の奥深さを体感しよう!
  • 御宝殿熊野神社
旧菊多郡73ケ村の総鎮守で、大同2年(807)6月7日、紀州熊野新宮の別当 日下大善と共に熊野の分霊を勤請し、長子地内に仮宮を造営して祭ったのが始まりとされています。弘仁元年(810)2月15日 大島郷に遷宮し、菊田郷の総鎮守となりました。
神社内には樹齢800年の大ケヤキがありその姿は圧巻です。
祭礼時に行われる稚児田楽・風流は、県内唯一の貴重な稲米儀礼の古典的な舞いで、国重要無形民俗文化財に指定されています。(参拝5分程度)

《年中行事》
御宝殿熊野神社祭礼:7月末から8月初旬に行われる。

〈いわき市指定保存樹木〉
イチョウ 樹高17.9m 幹囲3.8m
イチョウ 樹高18m 幹囲6.2m
カヤ   樹高23.7m 幹囲4.1m
ケヤキ  樹高36m 幹囲6.2m
御宝殿熊野神社<11:34>→自転車→ 鮫川橋<11:41>
・自転車で約7分(約1.2km)
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鮫川橋

勿来八景 大嶋夜雨(おおしまのやう)
  • 鮫川橋
鮫川橋の歴史がわかるスポットです。案内板を見ながら散策を楽しみましょう。川の向う側は江戸時代に宿場町があり、吉田松陰も訪れました。鮫川橋を渡って「東北遊日記抄」の一部を刻んだ石碑まで行ってみましょう!(散策5分程度)

【勿来八景】を焼て 簾の声も 水鳥哉

〈鮫川橋周辺の歴史スポット〉
・旧鮫川橋の親柱
・鮫川晩照の碑
・錦村道路元標
・植田町道路元標
・浜海道と白河道分岐の道標
・吉田松陰遊歴の碑
鮫川橋<11:46>→自転車→ 吉田松陰来訪の碑<11:49>
・自転車で約3分(約600m)
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吉田松陰来訪の碑

「東北遊日記」が刻まれる石碑
  • 吉田松陰来訪の碑
吉田松陰は嘉永4年(1851)長州藩を脱藩し東北遊学をした際に植田宿を訪れました。
当時の植田宿の近くである鮫川橋のたもとにに置かれた石碑には、「大島を過ぎ、鮫川を渡り、上田に宿す」と松陰が記した東北遊日記の一部が刻まれています。
石碑の建立は昭和17年(1942)1月23日寄付金を募り計画されましたが、戦時中混乱で2年後(1944年)に当時の植田小学校講堂脇に立てられました。鮫川橋建設を機に、最初の建立予定地だった鮫川橋のたもとに移設されています。(散策5分程度)

<お役立ち情報>
近くのサイクリストっぷ
ホテル ミドリ
吉田松陰来訪の碑<11:54>→自転車→ いわき七浜海道 鮫川河口<12:08>
・自転車で約14分(約2.5km)
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いわき七浜海道 鮫川河口

勿来八景 佐糠落雁(さぬかのらくがん)
  • いわき七浜海道 鮫川河口
サイクリングルート「いわき七浜海道」にもなっている鮫川の河口付近に、勿来八景の歌碑が建立されています。
江戸時代、渡し船が鮫川の通行手段だった頃の鮫川にあった小舟を、渡り鳥にたとえて詠んだ句が、俳人・内藤露沾によって勿来八景・佐糠落雁に選句されています。(散策3分)

【勿来八景】 夜は分る孤雁なるらん捨小舟 (等躬) 
いわき七浜海道 鮫川河口<12:11>→自転車→ モニュメント「きみと」<12:21>
・自転車で約10分(約2.5km)
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モニュメント「きみと」

東日本大震災を伝えるモニュメント
  • モニュメント「きみと」
モニュメント「きみと」とタイムカプセルは、勿来地区の東日本大震災の記憶を伝えるために2018年9月に岩間防災緑地内に設置されました。タイムカプセルには、勿来地区の津波被災者が自身の体験を語る、642名の音声・映像記録が収納されています。後世に記録を残すことで、地域の防災と将来起こりうる災害を最小限の被害に抑えることを目的としています。(散策3分程度)

名称は公募で選ばれた「私たちの (き)記憶を (み)未来に (と)共に(と) 届ける」の願いが込められた「きみと」と名付けられました。
モニュメント「きみと」<12:24>→自転車→ 小浜海岸<12:32>
・自転車で約8分(約1.2km)
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小浜海岸

勿来八景 小濱夕照(おばまのせきしょう)
  • 小浜海岸
小浜地区では江戸時代から天然の入れ江を利用して漁が行われ、半農半漁で営まれていました。現在の漁港は昭和時代に完成したものです。
江戸時代に、夕方になって漁師が鰈網を干す風景を俳人・内藤露沾が詠み、勿来八景・小濱夕照としています。
小浜海岸に、勿来八景の句碑が建立されています。(散策3分)

【勿来八景】  一しくれ夕日の干やすや鰈網 露沾(ろせん)
小浜海岸<12:35>→自転車→ 中田八坂神社<13:15>
・自転車で約40分(約8km)
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中田八坂神社

勿来八景 中田秋月(なかだのしゅうげつ)
  • 中田八坂神社
大同元年(806)に征夷大将軍坂上田村麻呂が戦勝祈願のため勧請したと伝わる神社で、御祭神は素盞嗚尊(すさのおおのみこと)。平成17年(2005)に鎮座1200年を迎え、「八坂神社鎮座1200年記念碑」が境内に建立されました。ご神木の夫婦杉は、根元が1つで幹が2本に分かれている大きな樹木で、パワースポットとされています。その他に若夫婦杉と男杉があります。
江戸時代に、夜のこの辺りを歩いた時も風景を詠んだ句が、俳人・内藤露沾によって勿来八景・中田秋月に選句されています。境内に勿来八景の歌碑が建立されています。(参拝3分)

【勿来八景】荒町を曲らぬ月の歩みかな 由之(ゆうし)
中田八坂神社<13:18>→自転車→勿来海水浴場<13:38>
・自転車で約20分(約4km)
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勿来海水浴場

勿来八景 平潟帰帆(ひらかたのきはん)
  • 勿来海水浴場
青い海に白い砂浜のコントラストがとても美しい勿来(なこそ)海水浴場は、福島県内有数の大きさを誇り、海水浴シーズンにはたくさんの海水浴客が訪れる人気スポットです。
江戸時代に、隣接する平潟港の帆掛け船が、大きな雲が現れたこととで帰港する風景を詠んだ句が、俳人・内藤露沾によって、勿来八景・平潟帰帆に選句され、その句碑が勿来海水浴場に建立されています。(散策3分程度、街なか散策へ)

【勿来八景】 昆布とりの真帆はいぬめり雲の嶺 沾梅(せんばい)
勿来海水浴場<13:41>→勿来街なか散策
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勿来街なか散策

  • 勿来街なか散策
「常磐もの」を提供する飲食店や、日帰り入浴施設「勿来温泉 関の湯」など、海を眺めながら自由に散策してみましょう。
(散策約60分程度)

〈周辺のスポット〉
かに船(食事処・サイクリストっぷ)
勿来関文学歴史館(文化施設・サイクリストっぷ)
勿来温泉 関の湯(日帰り温泉・食事処)
勿来街なか散策<13:41>→散策しながら60分→勿来の関公園<14:41>
・※勿来海水浴場~勿来八景全句碑までは約20分(上り坂約2km)
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勿来の関公園

勿来八景 全句碑
  • 勿来の関公園
江戸時代の俳人・内藤露沾は、勿来の景勝地八ヶ所を「大高朝霞・関田晩鐘・湯嶽晴雪・大崎夜雨・平潟帰帆・佐糠落雁・小濱夕照・中田秋月」とし、6俳人の俳諧によって称えました。現在も勿来八景として伝えられています。
平成21年10月14日に、いわき市勿来関文学歴史館敷地内に全八句がまとめられた石碑が設置されました。(散策3分程度)

大高朝霞 神とやは八重に霞の菩薩号
関田晩鐘 音淋し松山寺の蟾の暮
湯嶽晴雪 窓晴て佐波古間近し雪の尺
大嶋夜雨 香を焼て 簾の声も 水鳥哉
平潟帰帆  昆布とりの真帆はいぬめり雲の嶺
佐糠落雁  夜は分る孤雁なるらん捨小舟
小濱夕照  一しくれ夕日の干やすや鰈網
中田秋月  荒町を曲らぬ月の歩みかな
GOAL